黄砂の大量飛来がニュースを賑わせています。
黄砂で車が埃っぽい、なんだかお洗濯ものがじゃりじゃりする・・・といった物理的な被害のほかに、健康被害にも関係している可能性があるということについて皆さんご存じですか?
黄砂とは中国の西にあるゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などから飛んでくる砂や鉱物の粒子のことで、これだけを聞くと、カビとは全く関係ないように思いますが、
最近の調査によると、採取された黄砂を培養してみると黄砂に付着して、カビや細菌も一緒に運ばれてきていることが明らかになってきているとのことです。
(参考文献:日衛誌 (Jpn. J. Hyg.) 2019; 74: 19010© 日本衛生学会黄砂の健康影響に関する疫学文献レビュー:2009 年- 2018 年/2009年度秋季大会シンポジウム「東アジアの大気環境」の報告 4.黄砂と中国大都市粒子状物質の健康影響 市 瀬 孝 道/日本学術会議農学委員会風送大気物質問題分科会黄砂・越境大気汚染物質の地球規模循環の解明とその影響対策)
いろいろと研究論文を読んでみたのですが、砂が風に舞って飛んできているだけでしょう!?とお洗濯干すのに気を付けたらいいかな?ぐらいに思っていると、場合によっては大きな健康被害につながることもあるようです。
疫学文献レビューによると、世界では黄砂に関連するとみられる死亡例や入院例もあるとのこと。
中国を通って飛んでくるときに成分にも変化があるようで・・なにはともあれ、たかが砂と軽視せず、カビもウイルスも細菌も一緒になってやってきていると思って、ひどい日はマスクをして出かけたり、外出を控えたほうがよさそうです。
気を付けましょうね。